中学校の英語の教科書に載っていたナイアガラの滝、テレビのニュースで見たメジャーリーグの野球、映画に出てくるNYのタイムズスクエア、黄金の仏像があるタイのお寺。初めてその場所を訪れた時の感動と衝撃は今でも鮮明に覚えています。大自然の中にあると思っていたナイアガラの滝の横にはカジノがあるし、タイムズスクエアには記念撮影をする多くの観光客がいるし、実際にいってみないと知らないことばかりでした。

これまで留学にいったり、アメリカで働いたり、海外旅行にいったりしましたが、最初から英語が得意だったわけではありません。むかしからおしゃべり好きなほうではありましたが、子どものころは英会話教室に通ったことも、海外旅行に行ったこともなく、英語というもの自体まったく自分には関わりのない別世界のもののように思っていました。

しかし、中学生になり、英語を勉強し始め、世界中の名所や、多様な文化について知っていくうちに、いつしかその未知の世界にいきたい、実際に自分の目で見てみたい、と思うようになりました。新しく何かを知ること、興味があることの勉強は楽しいものです。そこを訪れている自分の将来の姿を想像するとわくわくしました。きっと英語を勉強することがなければ、教科書で見た場所に実際に行く勇気はなかっただろうし、出会うことがなかった友人たちもたくさんいます。日本語を知りたいと思っている外国人が世界中にいることにも気づかなかったでしょう。

子どもたちの「もっと知りたい」「やってみたい」という好奇心や興味は、学び、成長していくなかでとても大切だと思います。どうしても田舎に住んでいると、美しい自然に触れることはできますが、多様な文化をもつ人に出会ったり、学校以外での学習の場を設けたりすることが難しいということもあると思います。COCOLOでは、都市に住む子どもたちと同様に学ぶ機会を提供し、「もっと知りたい」「もっと学びたい」という子どもたちが本来もつ知的探究心を育んでいきたいと思っています。